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岩手県二戸市、浄法寺の漆

昨日から、京都市左京区のみやこめっせで、「漆 樹のしずくをあつめて・・・ ~国産漆最大の産地浄法寺~」という展示が行われています。日本一の漆の産地、岩手県二戸(にのへ)市浄法寺(じょうぼうじ)町の漆を紹介するものです。今日は、瀬戸内寂聴さんの特別講演もあり、漆や浄法寺町について興味深いお話を伺うことができました。
寂聴さんと浄法寺町天台寺とのご縁は、お話を聞けば聞くほど不思議。寂聴さんがおっしゃるように観音様のお導きなのでしょう。青空説法を始めたきっかけや、地元のみなさんとのお付き合いなど、ご苦労をすべて明るい笑いに変えてしまう寂聴さんのパワーは素晴らしく、お話にすっかりひきこまれました。
会場内には、漆器の他、漆の生産工程も展示してあります。漆掻き職人さんからお話を聞くと、一本の漆の木が樹液が取れるまでに育つには15年。木1本からコップ1杯の漆しか取れないのだとか。現在、国内で流通している漆の98パーセント以上が輸入によるもので国産漆はわずか2パーセント、その国産漆の60パーセントが浄法寺産なのだそうです。
漆器は高くて扱いが難しい・・・という印象がありましたが、いえいえ、普段使いできるものもたくさんありますし、お手入れも難しくありません。保冷・保温機能も、私たちが普段使っている食器よりずっとあり、使い勝手もいいようです。漆=JAPAN。普段の生活にどんどん取り入れれば、もっと日本の良さを見直すことができそう・・・。
そういえば去年、カナダ人の友人が結婚した時、お祝いに漆のペア杯をプレゼントしたのですが、人にあげるより自分が普段から使わなきゃ!ということも思ったのでした。(笑)
この展示会は、18日(日)までみやこめっせで行われています。明日と明後日の午後1時半からは漆に関するワークショップもあります。(無料)興味のある方、ぜひお越しください!
by kira_hoshi | 2009-01-15 17:22 | 希望郷いわて
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