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「語りの里」

以前、岩手県遠野のカッパ淵でまぶりっと(守り人)さんにお話を聞いたことがあります。
今でも心に残っているのは、「昔話は、人に伝わりやすいように変化して伝わっていく」という言葉でした。飢饉や戦・・・あまりにも辛い話はそのままでは伝わらない。人々に受け入れやすい形にすることで、人から人に伝わっていく。そうして脈々と語り継がれてきた昔話の裏にある真実に、思いを馳せなければ・・・と。
また以前、花巻市の「花巻のむかしっこがたり」の皆さんにお会いしました。その時に聞いた「家族や世代の絆が昔話の命」という言葉も、とても印象に残っています。

「昔話」には、何か不思議な力がありますね。
人から人へ伝わっていくことで、さらに大きな力となっていくような。
こどもからおじいちゃんおばちゃんまで、あらゆる世代をひとつにしていくような。
「昔話」はどんな時にも、人と人の絆となっていきます。
ネットで一瞬にして世界中に情報が広まる現代にあっても、人から人に温もりとともに伝えて行くことの大切さを、「昔話」は教えてくれているような気がします。
今回の震災の被災地、岩手をはじめ東北には昔話がたくさん残っていて、語り部さんの活動も盛んです。復興の中で、昔話が地域や世代の絆を作っていくきっかけになるにちがいありません。きっと。

そんな東北にエールを送るためにも、ことば・こころ・まちを結ぶ「語りの里」第4弾は、4月17日(日)に開催します。「語りの里」実行委員会や共催の皆さんとは、いろいろな思いをこめて開催しようと相談しました。
人から人への温もりが伝わる会になりますよう、願っています。
by kira_hoshi | 2011-04-05 23:59 | 国民文化祭/その後
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