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宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

「銀河鉄道の夜」は、今まで抜粋で朗読する度に、消化不良な気持ちを感じてきた。
あらすじを主に抜粋すると、銀河の細かな情景を伝えきることができない。かといって、情景にこだわりすぎるとマニアックになってしまう。物語のテーマに絞りすぎると宗教的になってしまう。
どこをどう読んだらよいのだろう・・・。迷っているうちに、全編読もうと決心した。
でも、この長編は未定稿。賢治自身が晩年まで推敲を繰り返し、完成しないまま遺された物語で、研究者によって第1~3次稿(初期形)4次稿(最終形)として世に出ている。
全編読むとなるとどれを読んだものか・・・結局、最終形を読むことにした。
それでも、途中原稿が抜けていたり、脱字があったりするので、その部分をどう声に出すかは他の編纂や解説を参考にした。耳で聴いてわかりやすくするためには、少し工夫が必要だ。でもあくまでも「賢治」そのままを読みたいので、賢治独特の言葉はそのままに。読み間違いかと思われそうなものも、もちろんそのまま・・・。賢治さんは、何を思ってこういう言葉にしたのかと考えながら、声に出したいと思っている。
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(写真は、宮沢賢治が晩年暮らした羅須地人協会の建物)
by kira_hoshi | 2008-08-17 18:15 | 本を読む
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